びるこブログ

ビールが大好きな病院薬剤師(育休中)

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表参道の資本主義とカバーニャ要塞の社会主義

こんにちは! びるこです。

ブログ訪問ありがとうございます。

 

電車に乗っている時に本を読んで泣いてしまうことがあるのですが、最近またやってしまったのでその事を書こうと思います。

 

 

 

資本主義・新自由主義社会主義

今回私が泣きながら読んでいた本はオードリー若林正恭さん

「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」です。

(内容を一切知りたくない方は、この先読まないことをお勧めします)

 

ずっと読みたいと思っていたら、薬剤師の友人が貸してくれました。

読書好きの友人を持つと、本を貸してくれる人が多い事が分かります。

 

若林正恭さんの本は読んだ事が無かったのですが、オードリーのオールナイトニッポンのラジオは好きで、たまに聞いています。

 

本を読んでいてもどこかラジオを聞いているような、ブログを読んでいるような、そんな気持ちになりました。

 

「スペックが高い」という言葉が人間に使われること。

「超富裕層」

「格差」

「不寛容社会」

勝っても負けても居心地が悪い。

いつもどこでも白々しい。

笑っているようで、目が舌打ちしている。

日本の資本主義と新自由主義に違和感を感じながら、若林さんが社会主義国キューバへ旅立つお話です。

 

私自身は、いま現在東京での競争に疲れ果てているとか、マウントの取り合いに嫌気がさしているとか、全くそうゆうことはないです。

そのような環境に居ないので、比較的のほほんと暮らしています。

 

ただ普段聞こえてくる会話にモヤモヤしてしまうことはあります。

 

職場の同僚と話していたら

「僕、変な患者さんに会うと、その人が住んでる場所確認しちゃうんです」

と言っていたことにモヤモヤしました。

 

〇〇区なら「あ~なるほどね、やっぱり〇〇区ね」となる。

東京23区の中でも、家賃は倍以上異なってくるため住んでいる場所でのマウントが発生する。

 

誰にも馬鹿にされない場所に住むために、私たちは競争を勝ち抜こうとしているのだろうか? と疑問に思いました。

 

度を超した贅沢はしなくていい、度を超した努力はしたくない。

だけど、エアコンがない家に住むのは辛い。

こうやって書くとただのわがままだが、それを叶えたいならば今の日本では死ぬほど努力しないといけないのかもしれない。

 

「あぁ、めんどくさい」

 

めんどくさい!

そうか、その感情がしっくりくるのだと読んでいて思いました。

 

不寛容な社会が1番めんどくさいなと感じる今日この頃です。

 

競争相手ではない人同士が話すところを見たいという理由でキューバを旅先に選んだ若林さんが、キューバで見たことや感じたことが面白く、視点が流石だな~と感じました。

 

社会主義と資本主義について改めて考えることが最近無くなっていたので、キューバの歴史なんかも勉強し直しながら読みました。

 

後半のあるエピソードにグッと来てしまい、結果電車の中で泣く事になったのですが、それも含めて素晴らしい1冊でした。

 

今の日本ってどうなんだろうと考え直す良い機会をこの本からもらえましたし、若林さんなりの生きづらさを吹っ飛ばす信念も共感できました。

 

久々に没頭して一気に読んで、そして泣いた大切な1冊になりました。

オードリーのオールナイトニッポンラジオもこれから毎週聞きたいと思います。

 

セレブ犬と野良犬

タイトルにもなっている犬の描写がお気に入りで

 

キューバカバーニャ要塞の野良犬は

誰かに飼いならされるより自由と貧しさを選んでいた。

表参道のセレブ犬は

サングラスとファーで自分をごまかしているようなブスの飼い主に、甘えて尻尾を振っている

 

いやいや、サングラスの下めっちゃ美人かもしれないですよ? とフォローしつつ、毒の効いた描写にクスっと笑いました。

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いい写真です。

 

資本主義の競争の中ではある程度の「欲」が無ければ、競争の理由を失う事になると思います。

しかし人間はそもそも競い合いたい生き物で、それゆえ成長しているので、競い合わないことを選ぶのもまた難しいのでしょう。

 

金と権力と女

以前の夫の仕事関係で出会ったバリバリの実業家さんが言っていた言葉で、衝撃を受けたものがあります。

 

それは、男に生まれたからには

〝金・権力・女〟

を手に入れるもんだという信念をもって働いているということです。

 

・・・「欲」まみれ!!(笑)

あぁ、きっとこの人は海賊王なんだと確信した瞬間でした。

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尾田栄一郎ONE PIECE

〝富・名声・力〟が何故か〝金・権力・女〟に変わっていますが、本当に成功されていたので何でも良いです。笑

 

金も権力も名声も(女も)欲していない場合は競争しなければいいだけなので、選べる自由が日本にはあると感じます。

皆が海賊王にはなれないからこそ、海賊王は海賊王なのでしょう。

 

尻尾を振りまくって競争を勝ち抜くも、自由を選んだうえで勝ち抜くも、自分だけの宝島をみつけるも自由。

他人の生き方に気を取られて一生過ごすことが1番の不幸せなのかもしれないと、そんなことを考えました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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感想(3件)

 

夫がカバーニャ要塞の野良犬よろしく自由と貧困を選んでいた時の話はこちらです。

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