こんにちは! びるこです。
ブログ訪問ありがとうございます。
今日は脱水で死にかけた経験を書いていこうと思います。
人間に必要な水分量
出典「輸液・栄養の第一歩」
人の60%は水分! というのは有名な話です。
水分でない部分は脂肪やタンパク質、骨だったりします。
[http://「健康のため水を飲もう」推進運動:embed:cite]
上のポスターは厚労省のホームページから引っ張ってきました。
毎年熱中症で倒れる人が多いもんだから、厚労省も注意喚起に必死です。
1日に約2.5Lの水分が体からは失われるので、2.5L水分とってどっこいだよ! ってことです。
人は
の水分を得ているので、残りの約1.2Lを自発的に摂取しないといけません。
必要な水分量は年齢や脂肪量で異なりますし、病態でも異なります。
慢性腎臓病や重症心不全等では水分制限がかかりますが、自己判断での水分制限は危険なので
「先生に腎臓の機能が弱ってるって言われたから水飲むのやめてる」 という危険行動はやめましょう。
また、モデルさんで「1日に2L水飲んでます」 って方が居ますが、2Lの水を飲んだからといってモデルになれるわけでは無いのでこれも真似する意味があるのかは自分でしっかり判断しましょう。
水分は取りすぎも、取らなすぎも人によっては危険なのです。
私が脱水で命の危険を感じた瞬間
私は2回脱水で死にかけました。
出典「輸液・栄養の第一歩」
体の水分の大部分を占める、細胞内液の水分量。
これを保持しているのはほぼ筋肉です。
私はトレーニングをするようになって筋肉が増え体脂肪が減りました。
ひょろひょろの時代から比べたら2kgくらいは筋肉増えています。
なのに、水を飲む習慣を疎かにしていたのです。
そして死にかけました。
私が経験したのは
【ケース1】
背景:
仕事中水分を取らずに半日過ごし、その後飲み会に参加しビールを飲んだ。食べたのはピザ2ピースのみ。
結果:
帰りの電車を降りる瞬間に意識消失し頭から転倒。駅員さんの呼びかけで意識が戻ったが頭部に皮下血腫があり、CTを取ることになった。
【ケース2】
背景:
仕事中水分を取らずに半日過ごし、帰りの電車内で意識が朦朧した。生理中だった。
結果:
ホームに降りた時に動悸と痙攣で動けなくなった。這いつくばりながら自販機で水を買い、なんとか水分補給をして帰宅できたが、その後数時間まともに動けなかった。
・・・あほです。
昔は仕事中水分を取らなくても平気だったのです。
というか電車を止めてしまう可能性もあり大変迷惑です、猛省です。
厚労省のポスターにもありますが、人は20%の水分を失うと死に至ります。
10%で筋肉の痙攣と循環不全なので、ケース2の時は10%の脱水と考えられます。あと貧血。
月経中の脱水はあるあるなので、女性は要注意です。
ナトリウムの欠乏で頻脈や血圧低下・意識消失が起こるので、動悸と痙攣はナトリウム欠乏の影響です。
【脱水の分類】
- 水分の欠乏を高張性脱水
- ナトリウムの欠乏を低張性脱水
- 水とナトリウムの欠乏を等張性脱水
ケース1はお酒の影響もあり、最悪なパターンです。
ご飯をほぼ食べていないことから低血糖も併発しています。
CTの結果、脳出血はしていませんでしたが、非常に危険でした。 死ぬほど反省しました。
筋肉が増えたら、その分水分とエネルギーをしっかり取らなければ体の機能を保持できないのだと実感しました。
何年も電解質や輸液の勉強をして水分やナトリウムの大切さは理解していたのに、命の危機を体感するまで意識的に水分を取るという行動を取れなかったのは、私の愚かな点です。
でも、人間ってそうゆうものだから毎年熱中症患者が減らないのでしょう。
必要な水分を取る意識
経口摂取困難な患者さんには
などを投与します。
ナトリウムなどの電解質の濃度を細胞外に寄せるか、より低張な細胞内に寄せるかの違いです。
私が当直中嘔吐して投与されたのは等張性の細胞外液補充液で、出血や下痢嘔吐で失われた細胞の外の水分を補充します。
夫が勝手に点滴速度を速めて私に怒られたのは、術後の水分補給なので低張性の維持液で細胞の内外に水分を補充します。
電解質の濃度によって、細胞の外に入るか内に入るかが変わるのは面白いです。
ここまで勉強してたのに、脱水で倒れるから私って愚か。
2回も倒れたので、最近は暇さえあれば水分摂取を心がけています。
ビールが大好きなので、利尿作用のあるものを飲んだらその分補給することを心がけています。
筋肉をつけよう! という運動が盛んな昨今ですが、筋肉が増えたらその分何をしなければいけないのかよーーーく考えないといけないですね。
筋肉付けるだけ付けて、食事や飲水量を変えないと私みたいに死にかけますので注意です。
まとめ
体重kg×30〜40mLの水分を取る。
筋肉量が増えると体の水分量も増えるので、引き締まってきたら水分摂取はより積極的に。
酒は飲んでも飲まれるな!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
当直中に吐いた話はこちらです。
夫が点滴速度を勝手に速めた話はこちらです。