こんにちは! びるこです。
ブログ訪問ありがとうございます。
今日は「無症候性高尿酸血症」をテーマにしたいと思います。
私の愛するビールもそうですが、尿酸の元となるプリン体は多いほど美味しいと確信しています。
雑誌でお勉強
本題に入る前に、薬剤師のお勉強ツールについて書こうと思います。
- メーカー主催の勉強会やオンラインセミナー
- 学会主催の勉強会
- 薬剤師会発行の月刊誌
- 出版社発行の月刊誌
- 自分で書籍を選んで購入
色々あるわけですが、私は毎月病院に届く月刊誌を読むことが多いです。
勉強会やセミナーは時間を取られるので苦手です。
知りたい話題かと思って参加して、そうでなかった時の敗北感と言ったらありません。
日経DIはダイジェスト版という、ちょっと内容少なめのものが病院にも届くようになりました。
今までは薬局だけだったのですが、病院さんもどうぞ〜と言う計らいです。
日経BPさん、ありがとうございます。
私は母も薬剤師をしているので、母がずっとプレミアム版を購入していました。
プレミアム版は内容が充実していて面白いので、母の購入品を横流ししてもらって読んでいました。(自分で払え)
お母さん、いつもありがとうございます。
無症候性高尿酸血症
制限食への不満
先日入院していた患者さんから
「俺は尿酸高いって言われてるけど、食事の制限はしなくていいって主治医に言われてるんだ。だから、入院中の食事も普通のに戻してくれ!」
と言われました。
血圧や尿酸、血糖が高い患者さんは入院中は制限食が出されることが多いです。
薬剤師が食事オーダーをいじることはできないので、とりあえずリーダーの看護師さんに引き継ぎましたが、結局食事制限は解除されなかったようでした。
本当に主治医から生活習慣の改善の指導がなされていないかは定かではありませんが、この患者さんのように特に症状がないけど尿酸値が高い【無症候性高尿酸血症】の治療は取り扱いが難しいです。
今回【日経DIプレミアム 10月号】にも話題として取り上げられていたので、ガイドラインと照らし合わせながら書いて行こうと思います。
高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン
尿酸値>7mg/dLで「尿酸高いですね〜」となります。
高尿酸血症は動脈硬化、脳卒中、虚血性心疾患、心不全などの臓器障害と密接な関係があります。
風が吹くだけで激痛と言われる痛風発作などの症状がなければ『無症候性高尿酸血症』です。
尿酸値<8mg/dLまでは薬物治療の推奨はされていませんので、生活習慣の改善が優先されます。
ただ、実際にはガイドラインで定められた数値より低くても高尿酸血症治療薬を飲んでいる患者さんは多いのです。
それが不必要な薬だと判定することは出来ず、今は無症状だけれど今後症状が出てくる可能性もあり、また慢性腎臓病(CKD)の進展予防に有効だという報告もあります。
高尿酸血症の原因が生活習慣ではない場合もあるので、利尿剤が悪さをしていないか等確認が必要とされています。
生活指導
尿酸値が高くても良いことは起こりませんので、心当たりがある方には「プリン体を控える食事」が指導される場合があります。
通常のビールには1缶あたりプリン体12~25mg/350mLが入っているので、量的にはそんなに多くありません。
アルコールとつまみのコラボレーションで尿酸値が上がっていくと考えた方が良いので、低プリン体を謳っているビールを飲んでばくばくつまみを食べると無意味です。
極めて多い(300mg~)
鶏レバー、干物(マイワシ)、あんこう(肝酒蒸し)、白子など
多い(200~300mg)
豚・牛レバー、カツオ、干物(マアジ)など
中程度(100~200mg)
肉(豚・牛・鶏)類の多くの部位、魚類など
白子、あん肝、レバー、最高!
食べちゃダメって言われるなんて私なら耐えられません。
つまみに限らず肉や魚を徹底的に避ける生活は現実的では無いので、プリン体を避けましょうというよりは生活習慣全般の見直しというのが大切とされています。
尿酸値が高い患者さんは、背景に高血圧・肥満・脂質異常症・糖尿病を合併しているケースが多いので、結局耳にタコですが食事と運動をまずは頑張りましょうとなります。
なので、俺は食事制限しなくて良いんだ! と訴えた患者さんの言い分はちょっと怪しいかなと思われます。
制限までは言われていなくても、気をつけるに越したことはありません。
診察のたびに生活習慣改善の話をしてくれる先生はとても良い先生ですが、稀だと思うのです。
「だって先生が言わなかったから、やらなくていいと思ったんだもん」
という言い訳を口にして良いのは小学生までです。(それは厳しすぎ笑)
言われなくても出来る大人になることが、健康寿命を伸ばす第一歩なのかもしれません。
ドラえもんってほんと名作。
実は幼少期は全くドラえもんに触れずに育ったので、人として欠陥が無いか不安です。
まとめ
- 言われなくても出来るのが大人
- プリン体を控える意識よりは、生活習慣の見直しが大切
最後まで読んでいただきありがとうございました。
楽しい年末に向けて、食べた分水分摂取と運動を心がけましょう!