びるこブログ

ビールが大好きな病院薬剤師(育休中)

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点を獲りにいってやる

こんにちは! びるこです。

ブログ訪問ありがとうございます。

 

本日はRasさん(id:yakuzaishis)からご依頼いただいたこともあり「薬薬連携」について書いてみたいと思います。

 

診療報酬と薬薬連携には深い結びつきがありますので、点数稼ぎについても書いてみようと思います。

2022年4月に診療報酬改定もありますし、病院に行く人ならば無関係ではないのでお付き合いいただけると嬉しいです。

 

 

 

薬薬連携

薬薬連携とは

薬局薬剤師と病院薬剤師が情報を共有し、入院・退院をしてからも充実した医療を患者さんが受けられるようにサポートする体制のこと

 

例えば

  • 退院後に在宅へ移行する患者さんの「退院時カンファレンス」に薬局の薬剤師さんにも参加していただき情報共有を行う
  • 外来化学療法のレジメンを薬局へ情報共有し、副作用のモニタリングとフィードバックを病院と薬局で連携して行っていく
  • 疑義照会のルールを薬局と病院間で定めて、スムーズに問い合わせが終了するように工夫する

 

こういった連携のことを「薬薬連携」と呼んでいます。

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「アンサングシンデレラ」荒井ママレ

 

私が病院で働きだした9年前はまだ連携が薄かったのですが、数年たった頃から薬局と病院の抗がん剤合同勉強会が始まったり、外来化学療法の内容が一目で分かるようにお薬手帳を活用したりと流れが変わったのを体感しました。

 

退院時カンファレンスで薬局の薬剤師さんと初めて話したのは5年ほど前です。

病院側の薬剤師もなかなかカンファに参加する時間が取れなかったので、これから一緒に頑張っていきましょう〜という雰囲気がありました。

 

顔が見える関係って良いですよね。

 

在宅で使用できる注射薬が分からなかったとき、担当の薬局薬剤師さんに電話したらすぐに教えてくれて助けてもらったことがあります。

新人薬剤師のびるこは「薬局薬剤師さん神!」と感動したものです。

 

病院薬剤師は院外のことに疎いですし、薬局の薬剤師さんは院内のことには疎いと思うので、なんだって助け合いです。

 

連携せよという圧力

診療報酬改定が2年に1度行われていますが、2020年の診療報酬改定ですでに「連携」をゴリゴリに推している加算が増えています。

 

診療報酬とは

保険診療で医療行為等への対価として計算される報酬のことで、1点=10円で計算されます。

 

国はとにかく「連携せよ!」と言っているわけです。

  • 退院時薬剤情報連携加算
  • 連携充実加算

 

2021年8月にスタートした薬局認定制度でも

 

・・・ちょっとしつこいぞ。笑

 

点数は稼いでなんぼ

点数を稼ぐために要らぬ行為をすることは許されませんが、診療報酬の中で生きている薬剤師は点数稼いでなんぼの職業です。

 

点数稼ぎまくろうが点数稼がなかろうが、営業職のように給与が変動したりはしないので、バリバリの点獲り屋〝仙道スタイル〟という薬剤師は稀です。

サボっちゃダメだけど、点数が獲れる薬剤師が優秀なのかといわれるとそうとは限らないため評価が難しいのです。

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スラムダンク井上雄彦

 

給与は変わらなくとも、社会的な評価が上がるのはテンションも上がります。

 

2020年の診療報酬改定で【病棟薬剤業務実施加算1】という病棟薬剤師の仕事を評価している点数が100点→120点(週1回)になったときは嬉しかったものです。

 

20点なのでたったの200円ですが、入院中の全患者が対象となる加算なので塵も積もれば山となる。

とはいえ、薬剤師に特別ボーナスが出るわけではないのですが、いつか臨時ボーナスくれるかもと期待して頑張っています。

 

薬薬連携の点数で言うと、最近は【退院時薬剤情報連携加算 60点】を取るように意識しています。

 

これも2020年に新設された加算ですが、今まで【退院時薬剤情報管理指導料 90点】しか取れなかった退院指導に追加することができます。

 

ただ条件が【入院前の内服薬の変更または中止をした患者】【患者又は家族の同意を得て】と限定されているので該当患者がめちゃくちゃ少ないです。

 

条件ばっちりな患者さんを見つけるとるんるんしてしまいます。

薬局への情報提供を文書で行うことが定められているので作成は手間ではありますが、薬局の薬剤師さんへお手紙書いてる気分でやっています。

 

見てもらえているといいな~

手紙を運ぶヤギのイラスト

2022年4月の診療報酬改定では術前休薬確認業務の報酬新設要望が出ているようなので、とっても期待しています。

かなり時間を割いている業務なので、評価されると嬉しいですし、今度こそ! 薬剤師に臨時ボーナスを! という気持ちです。笑

 

マンパワーと時間が必要

お金の話に逸れてしまいましたが、薬薬連携にはとにかくマンパワーと時間的余裕が必要だと思っています。

 

加算や認定ばかりが先行して、現場の薬剤師が悲鳴を上げていては元も子もありません。

対物業務から対人業務へを謳うためには、人的資源と時間の確保が最優先なのだと感じます。

 

でも、お薬手帳に他の薬剤師さんの丁寧な記載を見つけたり、分かりやすいサマリーが送られてくると皆頑張ってるなー私も頑張ろーとなるので、それだけでも薬薬連携になってると感じる日々です。

 

こんな感じで、今日は終わりにします!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。