こんにちは! びるこです。
ブログ訪問ありがとうございます。
30代薬剤師として、これまで無月経や妊娠適齢期についてブログを書いてきました。
その度に友人達から反応を貰えたりするので、悩ましいお年頃なのよね私たち〜と思います。
今日は保険適用範囲拡大議論中の不妊治療について「しなきゃ、なんてない。」を合言葉に書いていこうと思います!
・不妊症増えてます
女性の社会進出やライフスタイルの多様化等を背景に、不妊治療の件数が年々増加していることは皆様ご存知かと思います。
2018年、体外受精によって生まれた新生児は同年出生総数の6%を占めました。
不妊治療の保険適用の拡大も絶賛協議中なので、薬剤師の雑誌でも不妊症の特集をよく目にするようになりました。
不妊治療増えてくるぞ〜ちゃんと勉強しとけよ〜ってことですね。
不妊症の定義ですが、子どもを望む健康な男女が、1年間避妊をせずに夫婦生活を営んでいるにもかかわらず妊娠しない場合、「不妊症」と診断されます。
ファーマスタイルのアンケートをグラフ化してみましたが、まさに私の年代(31〜35歳)あたりで通院を開始する人が多いようです。
http://基礎から知る、不妊治療 | ファーマスタイルWEB https://www.credentials.jp/2021-10/special2/
ほんと、悩ましいお年頃です。
・不妊症の要因
女性の要因だけではなく、男性側の要因の場合も約1/3〜1/2あるので必ず夫婦で治療に臨むことが大切とされています。
女性要因で特に頻度が多いのは、排卵因子と卵管因子です。
前回のブログで書いた無月経は排卵因子に該当しますので、女性ホルモンの状態を正常に保っておくことは妊娠希望者だけではなく女性の体を健康に保持する上で重要だと言えます。
・不妊治療に使用される薬
主に使用される薬剤を表にまとめました。
保険対象外や適応外の薬剤もあるため、薬剤師としては相当勉強しておかないと使い方が全然分からないという状況に陥ります。
また、薬剤の選択や使用のタイミングは、処方医によって方針が異なる可能性があります。
私のように不妊治療に関わっていない病院で働いていると日常で処方に触れる機会がないため、患者さんの方が薬の使い方に詳しいことが多々あります。
そんなことではいけないので、日常的に不妊治療に触れている薬剤師さんのツイートを見たりして日々勉強させてもらっています。
薬だけみると不妊治療だと分かりにくいもの
【メトホルミン:糖尿病薬】
多嚢胞性卵巣症候群治療に使用
【バイアスピリン:抗血小板薬】
抗リン脂質抗体陽性や血液凝固異常の不育症で使用
【ボルタレンサポ:鎮痛薬】
不妊症の10人に1人は潜在性甲状腺機能低下症を合併していると言われているため甲状腺ホルモン補充に使用
他にも、不妊治療では通常とは異なる薬の使い方をするものがあるため、薬剤師としては知っておかないといけないなと感じます。
・しなきゃ、なんてないさ
不妊治療の保険適用拡大の会議の内容がアップされていましたが、このような意見も書かれていました。
第131回医療保険部会(令和2年10月14日)における主なご意見
保険適用になるということは、不妊を保険事故とみなすことになる。
そうすると、それは疾病、病気という形になってしまうことにより、子供を望まない方やトランスジェンダー等の方々が病気を負ったというふうに、世間からそういう偏見とかいう目で見られないように、そこはきちんと丁寧に国民へ同時に話をしていきながら進めていかないと、難しいことが起きる可能性があるのではないか。
そうだよね〜と強く共感しました。
女だから産まなきゃ、なんてないさ。
結婚したから子供を持たなきゃ、なんてないさ。
高齢だから子供を諦めなきゃ、なんてないさ。
ひとりひとり、状況も環境も気持ちも違うものです。
「しなきゃ、なんてない。」を大切にしてくれる社会でなくてはならないし、医療現場もそうあるべきだと思います。
緊急避妊薬のOTC化の議論も進んでいますし、望まない妊娠を一件でも減らすこと、強く妊娠を望む人のところに命を授かれるよう医療現場が変わらなくてはいけない時が来ているのだと感じました。
それにしても「しなきゃ、なんてない。」のCMって素敵ですよね〜大好きです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。