こんにちは! びるこです。
ブログ訪問ありがとうございます。
今日は、今勉強している本に出てきた面白い「さしすせそ」を紹介しようと思います。
薬剤師の専門性
医師は研修医期間が終了すると必ず、自分の専門の診療科を選択します。
薬剤師は診療科を選ぶことは不可能なので、「ジェネラリストの中のスペシャリストであれ」とよく言われます。
一般的な薬の知識を兼ね備えた上で更に専門性を発揮せよ! ということです。
何を極めるのが楽しいか自分で選択して、専門性を極めて行くわけです。
薬剤師に専門とかあるのか! と思われる方もいるかもしれませんが、現在認められている認定薬剤師の資格は多岐に渡ります。
私は栄養やスポーツが好きなので
- 栄養サポート(NST)専門薬剤師
- スポーツファーマシスト
の資格を保有しています。
苦手とか言ってる場合じゃない
ここで問題となるのが、大きい病院にいると他の認定を持っている薬剤師の仲間が大勢いるので
- がんの相談したければ、がん専門薬剤師の〇〇先輩に聞く
- 感染の相談したければ、感染制御専門薬剤師の〇〇先輩に聞く
- 糖尿病なら〜
- 緩和なら〜
と頼れる場所が無限大でついつい甘えてしまうのです。
小さい病院に転職した私は、頼れる人が居なくなった! 自分で全部やらなくては! となりました。
(今でも困った時は友人に連絡して助けてもらっていますので、頼れる薬剤師仲間は絶対不可欠)
人間ですから、苦手な分野ももちろんあります。
どうしても覚えられないし、なんか受け付けない。笑
私は感染領域にちょっと苦手意識ありなのですが、患者さんに命の危機が迫っているときに苦手とか言ってる場合じゃない。
なので薬剤師9年目ですが、勉強し直しています。
そうすると苦手なりにも対応できる様になって、ちょっとずつ成長している気がしています。
誰にも助けてもらえない状況が、人を強くするものです。
コンサルテーション
最近勉強している本は岸田直樹先生の
という本なのですが、知識面の内容はもちろん充実しているのですが書いてあることが面白くて声を出して笑いながら読んでいます。
コンサルテーションとは、自分の専門性にない部分を他の専門医に相談することを指します。
医師も専門性が限られているので、抗菌薬の使用方法で迷った時は感染症専門医にコンサルトします。
ここで、人間らしくトラブルが発生するわけです。
薬剤師と医師の間でもあるあるの現象です。
本の中にもこう書かれています。
人生経験の程度と、人間的に出来ているかどうかとは全く相関しないことをよく経験する
「これでいいんだ!」「ここは日本だ!」など、体育会系のノリの医療従事者は意外に多いでしょう。
体育会系を一括りにするのは良くありませんが、年功序列みたいなの出されたらもう何も言えません。
年功序列は百害あって一利なし
とラグビーのエディー・ジョーンズ監督も
「ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング」に書いていました。
どんな世界でも、年長者への尊敬は大切です。
しかし、それはあくまでフィールドの外でのこと。
中では、全く事情が違います。
そこに年齢による上下関係など、入る余地はありません。
困った時のおまじないは「さしすせそ」
コンサルテーションへの対応は、カルテの書き方や主治医への伝え方にも十分配慮するように! と本に書かれていて、感染の勉強をするはずがコミュニケーションの技まで教えてくれて、何て良書なんだと感動しました。
喧嘩で溝ができそうになった時のおまじないは「さしすせそ」だそうです。
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さ:さすがですね
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し:知らなかった〜
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す:すごいですね
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せ:先生最高です
-
そ:そうなんですね
※『し』と『そ』以外は口に出してはいけない(心の中で唱える)
この『せ』の部分を『センスが良い!』に変えると、合コンで使える「さしすせそ」に変化します。笑
(合コンってそろそろ死語ですね)
コンサルトを受ける医師がここまで気を遣って対応に当たっているならば、私も薬剤師としてもっともっと気遣いを発揮しなくてはいけないなと気が引き締まりました。
否定されると人は嫌な気分になるものですから、自分の意見を聞いて欲しい時は
- 相手の意見を否定しない
- あくまでも患者さんのためという姿勢を真摯に示す
など配慮が必要ということです。
著者の岸田先生も嫌な思いをすることがあるようですが、それが患者さんのためになるのであれば少しくらいの我慢は厭わないという姿勢でコミュニケーションを取るようにしており素晴らしいと思いました。
感染症の勉強と共に、岸田先生からコミュニケーションスキルをしっかりと学んでいきたいと思いました。
まとめ
- 薬剤師は苦手克服に一生奮闘しなければならない
- 知識があっても伝わらず、結局治療が変わらないなら無意味
- 良好な関係を維持のため「さしすせそ」を習得しておく
最後まで読んでいただきありがとうございました。
私が薬剤師になった理由